細菌注目されている「腸活」。
下記の記事で腸内環境が悪化してしまう原因について触れました。
この記事では、腸内環境をよくするための、具体的な方法論について紹介します。
注目ワードでもある「腸活」。悪化する原因を取り除くとともに、腸内環境をよくするための方法を取り入れたいですね。
手軽にできそうなことから始めてみましょう。
腸活方法その①~悪いものを取り除く~
水質の悪い川を、キレイな川に変えるには何が必要でしょうか。
キレイな水を注ぎ足す?
いえいえ、それではとても対処しきれません。
水質を悪くする原因を取り除くことで、根本からキレイになっていきます。
じつは人間の腸内環境やカラダ自体もそれと同じことが言えます。
摂取した栄養をもとにして、絶えず新しい細胞が作られ古い細胞が排出されているのです。
①脂質の摂取量を減らす
カラダにあまり良くない脂質は減らしましょう。
とくに注意したいのは「リノール酸」(オメガ6)と呼ばれる脂質。
こちらは必須脂肪酸という、体内で作ることができない脂質なのですが、現代人は摂りすぎてしまっているため弊害があります。
何に含まれているのかというと、日常的に使用されるサラダ油やゴマ油などです。
このリノール酸から作られる局所ホルモンは、炎症を亢進させて、慢性炎症を悪化させる原因となるのです。
また、「飽和性脂肪酸」と呼ばれる、動物の肉などにたくさん含まれる脂質の過剰摂取は、細胞膜を固くし、栄養素の反応性を悪くします。
細胞と細胞のつなぎ目は、リン脂質という脂質の一種で構成されているのですが、その細胞膜に悪影響が出てしまうのです。
②精製糖の摂取を控える
特に気を付けたいのが、「異性化液糖(果糖ブドウ糖液糖)」と呼ばれるもの。
清涼飲料水や炭酸ジュースにたくさん含まれるこの糖は、血糖の急上昇を招いたり、悪玉菌の餌となりますい。
つまり低血糖状態を引き起こしやすく、腸内環境を悪くする原因を作ってしまいます。
さらに、血液脳関門を通過し脳にダメージを与えるともいわれています。
そして、日本人の主食でもある「精白米」も、じつは食物繊維を取り除かれた精製糖なのです。
玄米やオートミールが理想ではありますが、難しい場合にはもち麦やアマランサス、イヌリンを混ぜて炊くといいそうです。
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「イヌリン」は水溶性の食物繊維です。
無味無臭のため、ご飯の風味を害すことなく、腸内環境を整えることができます。
玄米やオートミールが理想…。
とはいえやはり日本人は、普通の米が食べたくなりますよね。
腸活方法その②~良いものを加える~
川の水質が悪くなる原因を取り除きつつ、水質をキレイに保つための良いものを加えましょう。
①食物繊維を摂る
摂りたいものは「水溶性の食物繊維」です。
現代人は、圧倒的に食物繊維の摂取量が不足していると言われています。
その中でも特に不足しているのが「水溶性食物繊維」なのです。
水溶性食物繊維が餌となり腸内に善玉菌が増えると、どっちつかずの「日和見菌」が善玉菌と共生して増えます。
そうすることにより、痩せ型の腸内細菌叢になります。
また、水溶性食物繊維は短鎖脂肪酸を生成します。
短鎖脂肪酸が腸から吸収されると、脂肪組織がそれを感知して、脂肪をたくさん燃やしてくれると言われているのです。
さらに、便秘改善、LDLコレステロール排出、食後血糖の上昇抑制などの働きがあります。
②質のよい油を少量摂る(オメガ3)
質の良い油=オメガ3を、5g/1日程度摂るように心がけましょう。
オメガ3には、オメガ6の反対の作用があると思ってください。
上述のオメガ6が炎症を亢進させるのに対し、オメガ3は炎症を抑制する働きがあります。
オメガ3が多く含まれる代表的な油は、エゴマ油、亜麻仁油、フィッシュオイルです。
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色んなメーカでサプリメント化されております。
とくに大きな違いはないではないので、ご自身の環境で手に入れやすいものを選んでみて良いでしょう。
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エゴマ油や亜麻仁油も同様で、作用に大きな違いはないので、価格も含めて手に入れやすいものを選んでみてください。
また、エゴマ油も亜麻仁油も、サプリメントとしても販売しております。
③3食しっかり摂る、炭水化物を抜かない
炭水化物ダイエットなど極端な食事制限が横行しております。
しかし、炭水化物を抜くことは腸内環境からみてもよくありません。
炭水化物は、肝グリコーゲンという形で肝臓に貯蔵されています。
その貯蔵されている肝グリコーゲンは血糖値の調整に使用されるのですが、食後6~7時間程度で枯渇すると言われています。
炭水化物を抜いてしまうと、この肝グリコーゲンが補充されずに、低血糖におちいる可能性があるのです。
④よく噛んで食べる
「バカにするな」という声が聞こえてきそうですが、よく噛んで食べるのは大切です。
消化の一連の流れを考えるときに、口の中で食べ物を咀嚼するというのは、一番初めに行われる消化行為なのです。
脳が内臓へ消化液を分泌させるための指令を出すトリガーとなるのも咀嚼です。
咀嚼は消化行為の中で唯一意識下で行える行動でもありますので、今まで以上に意識してゆっくり噛みましょう。
⑤まごわやさしい
ま:豆類
ご:ごま、ナッツ、アーモンドなど
わ:わかめ、コンブなどの海藻類
や:緑黄色野菜、根菜類などの野菜類
さ:魚類、肉類、卵類
し:シイタケ、しめじなどのキノコ類
い:イネ科、イモ類
「まごわやさしい」から食品を選びましょう。
とはいえ、まごはやさしいはかなり広い食品を守備範囲にしていますので少しずるい気が…。
腸内環境を整える運動
副交感神経を刺激する運動がおススメです。
ビアマッチョも好きなウェイトトレーニングを始めとする「激しい」運動は、交感神経を刺激します。
内臓がよりよく働くのは副交感神経優位のときなので、激しい運動は消化に悪いと言えます。
逆に、ヨガや軽めのウォーキングなどは副交感神経を優位にし、腸内環境を整える効果のある運動と言えます。
ボディメイクやパフォーマンスアップが目的であれば、ある程度強度の高い運動は必要ですが、腸内環境を整えたり、睡眠の質を改善するための運動なのであれば、強度の低いものを選択する必要があります。
腸内環境チェックリスト
最後に「腸内環境チェックリスト」を実施しましょう。
睡眠時間は十分なのに疲れが取れない
コーヒーやエナジードリンクを飲まないと仕事や勉強が捗らない
睡眠時間は十分なのに、疲れが取れない
ストレスがかかると無性に甘いものや脂っこいものが食べたくなる
偏頭痛持ちである
気持ちが落ち込んだり、些細なことでイライラすることがある
思考や記憶があやふやになることがある
便秘や下痢をすることが多い
おならや便のにおいが強い
運動しても体重が落ちない
一つでも当てはまると、腸内環境が悪化している可能性があります。
さいごに
人間のカラダは単純ではありません。
ダイエットやボディメイクをしようとしてカロリーコントロールをしても体重や体型が変化しない…、そんなときには腸内環境の悪化が影響しているかもしれません。
腸内にはさまざまなホルモンを分泌するトリガーがありますので、腸内環境を良い状態に保つ努力をしましょう。
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