お酒の席で「とりあえずビール!」と言われるほど一般的なアルコール飲料であるビール。多くの人に愛されている一方、飲む機会が多いからこそ飲みすぎると太るのかどうか気になりますよね。
ビールが太りやすい飲み物なのかどうか、様々な視点で紐解いていきます。
この記事を見て分かること。
ビールは太りやすい飲料かどうか
ビール1缶分のカロリーを運動で消費するならどのくらい動けばよいか
アルコールに含まれる「エンプティカロリー」の秘密
かしこく健康にビールを楽しむために是非ご覧ください。
日本4大ビールのカロリーはどのくらいか
日本におけるビール製造会社の大手4社をご存じでしょうか?売り上げの大きな順位から(2022年1月現在)「アサヒビール」「麒麟麦酒」「サッポロビール」「サントリー」の4社です。
まずはこの4社が製造するそれぞれの代表ビールレギュラー缶(350ml)に含まれるカロリーを確認しましょう。
ビール業界のシェアナンバー1「アサヒビール」
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「アサヒビール」の代表的なビールは見慣れたシルバーが目印のアサヒスーパードライ。
エネルギー | 42kcal |
タンパク質 | 0.3g |
脂質 | 0.0g |
炭水化物 | 3.0g |
食物繊維 | 0.1g |
100mlあたりの主要栄養素は表のとおりですので、350mlに換算するとおよそ147kcalとなります。
2位「麒麟麦酒」(キリンビール)
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アサヒに次ぐ2位は「キリンビール」です。キリンビールの代表的な銘柄と言えば「キリン一番搾り」でしょう。キリンのマークはおなじみですね。
エネルギー | 40kcal |
タンパク質 | 0.4g |
脂質 | 0.0g |
炭水化物 | 2.7g |
食物繊維 | 0.1g |
こちらもレギュラー缶に換算すると、140kcalとなります。アサヒビールよりは少ない数値ですがほぼ同程度。炭水化物が少なめですね。
3位「サントリー」
サントリー ザ・プレミアムモルツ(350ml*24本)【ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)】[ビール]
ビールシェア第3位は「サントリー」です。代表的な銘柄は、矢沢永吉のCMでおなじみのザ・プレミアムモルツでしょう。
エネルギー | 47kcal |
タンパク質 | 0.5g |
脂質 | 0.0g |
炭水化物 | 3.9g |
食物繊維 | 0.1g |
レギュラー缶に換算すると165kcalと、アサヒスーパードライ、キリン一番搾りと比較して高めのカロリーとなりました。炭水化物が多めに含まれております。
4位「サッポロ」
そしてビールシェア第4位は「サッポロビール」です。代表的な銘柄は「サッポロ黒ラベル」です。実は「エビスビール」はサッポロが製造しているビールなのですがご存じでしたか?
エネルギー | 40kcal |
タンパク質 | 0.3kcal |
脂質 | 0.0kcal |
炭水化物 | 3.0kcal |
食物繊維 | 0.1kcal |
レギュラー缶に換算すると140kcal。キリン一番搾りと合わせて4大ビールの中では一番カロリーは低い結果となりました。
もしビールの銘柄にこだわりがないのであれば、「キリン一番搾り」か「サッポロ黒ラベル」を選択していただいた方が太りにくいと言えますね。
レギュラー缶1本を消費するのに必要な運動
4大ビールそれぞれのカロリーを見てきました。一番高いものはザ・プレミアムモルツの165kcalという結果になっています。
では、このカロリーを運動で消費するとしたらどのくらいの運動が必要なのでしょうか?
ちなみに165kcalというと、コンビニで購入するおにぎりと同程度となります。もちろん具材によって大きく変動しますよ。
愛好家急増中のランニング
もしランニングで165kcalを消費するなら…約19分
※時速8㎞、体重60㎏の場合。
マラソンを趣味にする方は年々増えています。
ある程度年齢を重ねても自分のペースで出来る運動ですし、「走る」という最も基本的な動作であり、シューズとウェアさえれば誰でもできるので取り組みやすい運動ですね。
子供の習い事No.1 スイミング
もしクロールで165kcalを消費するなら…19分
※25mを30秒ペース、体重60㎏の場合。
お子様の習い事No.1はスイミングです。
確かに習い事の筆頭と言えますね。
東大生に対するアンケートで、子供の頃に行っていた習い事として一番多かった回答もスイミングそうですよ。
身近な乗り物筆頭の自転車
もしサイクリングで165kcalを消費するなら…27分
※時速15㎞(急いでいるくらいのスピード)、体重60㎏の場合。
自転車はとても身近な乗り物と言えます。
トライアスロンやサイクリングなど、運動として実施する方もいますが、日常的な移動手段として活用している方も多いですよね。
ビールレギュラー缶1本分を消費するのに必要な運動量を身近なもので例えてみました。
ペースとしては軽いジョギングやゆっくり泳ぐクロールといった感じですが、20分程度は運動をしないと摂取分のカロリーを消費できないのですね。
ビールのカロリー、その実態は
ビールのカロリーと主要な栄養成分を見て、疑問に感じた方はいませんか?
ビールは100mlあたり約40kcal程度ですが、これはコカ・コーラに代表される炭酸ジュースと同程度のカロリーなのです。
しかし栄養成分を比較すると違和感があります。例えばコカ・コーラを同様に表にしてみますと…
エネルギー | 45kcal |
タンパク質 | 0.0kcal |
脂質 | 0.0kcal |
炭水化物 | 11.3kcal |
100mlあたり45kcal、350mlに換算すると157kcalと、4大ビールと同程度。
しかし炭水化物の量を見てみるとビールと比較して約3倍も含まれているようです。
炭水化物≒糖質は1gあたりで4kcalのエネルギーを持っています。
つまり、コカ・コーラのカロリーはそのほとんどが炭水化物によるものだと推測されます。
ところがビールはどうでしょう。同じカロリーをもつコカ・コーラと見比べると炭水化物が極端に低い気がしますね。
実は、その理由はアルコールにあるのです。アルコールは1gあたり7.1kcalのエネルギーを持つといわれています。
糖質は1gあたり4kcalなので2倍近いエネルギーを持っていることになります。
アサヒビールのアルコール度数は5%。これは大体どの銘柄にも共通する標準的な度数です。
350mlのレギュラー缶中に約17gのアルコールが含まれていることになり、エネルギーに換算するとに換算すると約124kcalとなります。
ジュースと比較すると炭水化物が少ない割にカロリーが高いのはアルコールに原因があったのですね。
アルコールに含まれるエンプティカロリーとは
「エンプティカロリー」というものを聞いたことがあるでしょうか?
「エンプティ=空っぽ」のカロリーということで、太らないというイメージを持たれることもあります。
アルコールは1gあたり7.1kcalのエネルギーを持つとお伝えしましたが、アルコールはエンプティカロリーです。
エンプティカロリーは、カラダに蓄積されずにすぐ消費されるもの。お酒を飲んですぐにカラダが熱くなるのはそういった理由もあります。
では、お酒はたくさん飲んでも太らないかというと決してそんなことはありません。
お酒にはアルコール以外にも炭水化物・タンパク質も含まれています。また、おつまみも同時に食べて楽しく飲まれる方がほとんどでしょう。
アルコールに含まれるエネルギーは蓄積されないとはいえ、決して低いものではありません。
エンプティカロリーが消費されている間に、炭水化物やタンパク質由来のエネルギーが蓄積され、おつまみを口にするならそのペースはさらに早くなります。
人にとっての3大栄養素には炭水化物・タンパク質・脂質がありますが、悲しいことに過剰に摂取したエネルギーはすべて体脂肪に変換されてしまうのです…。なんて理不尽な。
結局ビールを飲むと太るのか
結論からすると、飲み方次第でどのようにでもコントロールできるといえます。
バランスの良いいわゆる定食であれば、1食あたりおよそ700~1000kcalほどのエネルギーを摂取しているでしょう。
ビールの場合レギュラー缶1本あたりのカロリー数は約150kcalです。仮にビールしか飲まない場合であれば5缶~7缶で同程度の摂取カロリーになります。
また、おつまみもひと工夫して、高炭水化物・高脂質のものを避ければ、摂取カロリーを大幅に減らせます。
枝豆は定番と言えるおつまみですね。
豆なので食材に脂質は含まれていますが揚げ物よりはずっと少ないですし、植物性のタンパク質も摂ることが出来ます!
さらに…
個人的に漬物が大好きなので、こんなものはいかがでしょうか?
キムチもとても美味しく食べられるおつまみですね。しかも野菜なのでほぼ無視していいほど低カロリー。
そして、ビールで摂取する分のエネルギーと、運動で消費するエネルギーでバランスもとることも出来ます。
飲む頻度もコントロールすれば、決して「太る飲み物」とはいえませんね。ジュースを飲むのと同程度ですから。
ビールは太るのか?まとめ
ビールは太る飲み物なのか、まとめです。
- ビールのレギュラー缶1本あたりのカロリーはおよそ150kcal前後。
- ビール自体はコカ・コーラとほぼ同じカロリーを含んでいる。
- 過剰に摂取したカロリーは、すべて体脂肪に変換される。
- 飲む量・おつまみの選択・運動や飲む頻度でコントロール可能。
ということが分かりましたね。
何も気にせずガバガバ飲めば当然太ります。しかしそれはビールに限らずほかの飲料や食べ物でも同じこと。
健康だからこそビールも美味しく楽しく飲めるもの…いつまでもビアライフを楽しむためにも上手にコントロールをしてください。
ビールに含まれる原料が持つ健康効果についてもご覧くださいね!
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