健康の3大要素とは「運動・栄養・休養」の3つのこと。休養について特に睡眠がとっても大切。しっかりと質の良い睡眠をとることで免疫力を高め、心身のストレスとも上手に付き合えます。結果としてQOLが高まりますよ。
この記事を見て分かること。
- 睡眠不足の引き起こす悪影響について
- 睡眠と肥満の関係
- 睡眠不足を解消するためにできること
寝ることは誰でも当然のようにしていることなので軽く見られがちですが、睡眠の及ぼす影響についてしっかりと理解していきましょう。
自分に合った睡眠の重要性
上で述べた通り、睡眠(休養)は健康の3要素の一つです。睡眠の専門家の研究によると、健康的な生活を維持するために必要な睡眠時間は「最低7時間」なのだそう。
もちろん個人差はあり、ショートスリーパー(短時間しか眠らない人)としても知られるタレントの明石家さんまは3~4時間程度しか眠らないといいます。
一方で、相対性理論を提唱した天才科学者アインシュタインは、「1日9時間の睡眠時間が取れないと、日中効率よく試行することが出来ない」と述べています。二刀流で大活躍の大谷翔平選手も高校時代から9時間以上は睡眠時間を確保していたそうですね。
つまり「最低7時間」とはいうものの、どの程度の睡眠時間を確保すればいいのかは大きく個人差がありそうです。
判断のひとつのものさしとしては「日中に眠くなってしまうかどうか」といわれています。精神状態などにもよるので絶対とはいえません。
また、疲れていないのに寝すぎてしまうのもよくないです。「副交感神経」というリラックスする時に活性化する神経が優位になりすぎてしまい、活力が湧かない・やる気が出ない状態に陥ります。
睡眠とトレーニングの関係
自身の健康のため、カッコいいカラダを得るためなど、トレーニングやボディメイクをする方は多いと思いますが、睡眠とボディメイクには深い関係があります。
トレーニングしているのに効果が思うように出ないという方は、睡眠にも気を配ってみてください。
テストステロン(男性ホルモン)への影響
テストステロンとはいわゆる男性ホルモンであり、筋肉をつけてたくましいカラダになりたい場合、このホルモンの分泌がとても大事です。
睡眠不足がテストステロンの分泌量にマイナスに働くことは知られており、ある研究では一晩の睡眠不足が、体内のテストステロンレベルを15%も減少させるという結果になったそう。
この結果は、生涯で一番テストステロン値が高まる19歳の男性によるもの。一晩で15%減少が見られるということは、日常的に睡眠不足に陥っている場合筋トレの効果を大幅に落としてしまっている可能性があります。
成長ホルモンへの影響
成長ホルモンは、男女関係なく分泌されるホルモンで、タンパク質の合成を促したりカラダの様々な組織の修復を促したりします。
特に脳機能と密接な関係があるとされ、脳細胞や脳神経の回復・修復を日々行うためにも睡眠は必要なものなのです。
睡眠に入ってからの90分間は、成長ホルモンの分泌が1日を通して最も活発になります。成長ホルモンが分泌されるとカラダの修復が進むことは述べた通りです。
ボディメイクという視点でとらえると、就寝直前にプロテインを摂取することで成長ホルモンが最も分泌される時間帯に栄養を満たせるとのことから、プロテインを摂取するタイミングとしては第2のゴールデンタイムとも呼ばれています。
ストレスホルモンへの影響
ストレスを感じると分泌される「コルチゾール」というホルモンがあります。睡眠不足に陥ると脳はそれを「ストレス」として感知し、副腎皮質からコルチゾールが分泌されます。
このコルチゾールは、筋肉中のタンパク質を異化分解してしまう作用があります。つまり、せっかくトレーニングで筋肉量が増えたとしても、コルチゾールが分泌されることで筋肉量が減少してしまう原因となるのです。
ボディメイクをする人にとっては「天敵」ともいえるホルモンですね。
実はコルチゾールの影響は筋肉だけではなく、脳の中でも知性や記憶を司る「海馬」と呼ばれる部分の神経を破壊してしまうともいわれています。
睡眠不足と肥満
睡眠不足が続くと肥満にもなりやすいようです。理由としては、食欲をコントロールする働きを持つ2種類のタンパク質の体内バランスが崩れるためです。
一つは食欲を「抑制」するレプチン、もう一つは「空腹を促す」グレリン。睡眠不足が続くことでグレリンの値が上昇する一方でレプチンが減少します。すると慢性的に空腹を強く感じやすい状態に陥りついつい大食いになってしまいます。
たくさん食べることによって結果としてカロリー過多の状態に。残念なことにカラダが必要としている以上に摂取したエネルギーは体脂肪に変わりますので、肥満につながってしまうという訳です。
睡眠不足を解消するために
睡眠不足を解消するためにできることをいくつか紹介いたします。
日光を浴びる
日光を浴びるのはとても良い方法です。特に朝日を浴びることで快楽ホルモンのセロトニンの分泌が活発になり、朝の目覚めがとても良いものになります。
また、ヒトの体内時計は25時間といわれていますが、それにはメラトニンというホルモンが関係しております。メラトニンが分泌されると眠くなるのですが、日光を浴びることで日中のメラトニン分泌を抑制し、逆に夜にしっかり分泌されることで睡眠への導入がスムーズになります。
太陽の光を浴びることで狂った体内時計を正常に戻す効果があるのです。スケジュールが崩れがちな方は、日光浴を習慣化してみましょう。
コーヒーの摂取を考える
嗜好品として愛されているコーヒーは、覚醒効果があります。もし短いお昼寝をする場合、寝る前にコーヒーを口にすることで目覚めが良く、午後の仕事の効率が上がるといわれています。
しかし、夜の睡眠をより良質なものにする場合、午後2時を過ぎたらコーヒーを控える、もしくは飲む量を減らしましょう。
就寝前のスマホ・PCを控える
夜間にスマートフォンやタブレットを使用する場合、光量を調整したり、目に優しいナイトモードに切り替えましょう。可能であれば就寝時間の1~2時間前には利用を避けるようにしましょう。
画面の明るい光を浴びていると、脳が寝るための準備を整えられなくなってしまいます。
夜のトレーニングを控える
夜、寝る前に激しい運動やトレーニングをしてしまうと、交感神経が優位になり脳も活発になってしまいます。
仕事をしている方がほとんどだと思いますので、自由に時間を選ぶことは難しいと思いますが、午後3時ころのエクササイズがもっとも効果的といわれています。
理由としては、日中最も活発にカラダが動く時間帯に加え、昼食を食べて2時間程度過ぎているので体内の栄養状態も良いからです。
もし夜にトレーニングをする場合には、ワークアウト後にしっかりとクールダウンを行いリラックスをしましょう。睡眠への導入をスムーズにするためです。
睡眠についてまとめ
睡眠についてのまとめです。
研究による最低限必要な睡眠時間は「7時間」とされていますが、個人差が大きいので「日中眠くなってしまうかどうか」を、睡眠が足りているのかどうかの一つの判断基準にしていきましょう。
また、慢性的な睡眠不足に陥ることで
- トレーニングの効果が得にくくなる
- 肥満になりやすい
などの悪影響が考えられます。
しっかりとした質の良い睡眠をとるために
- 日光浴をする
- コーヒーの摂取を控える
- 就寝前のスマホ・タブレット等の制限
- 夜のトレーニングを避ける
などの工夫をしていきましょう。
健康の3要素の一つ、睡眠の質をあげ、QOLを引き上げて日常生活をより豊かなものにしていきましょうね。
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