【休養】睡眠不足の悪影響 睡眠と免疫系の関係とは

睡眠と免疫 休養・睡眠
スポンサーリンク
Pocket

睡眠と免疫

カラダが健康であることは、QOL=生活の質を著しく向上させる1つの条件です。その健康の3要素として「運動・栄養・休養」が挙げられます。

「休養」は睡眠を意味するところが大きく、それだけ睡眠は重要なもの。逆に睡眠不足による悪影響は大きく健康を害する原因となります。

この記事を読んでわかること。

  • 脳の新発見「グリンパティック系」について
  • 睡眠不足と免疫機能の低下について
  • 睡眠不足とワクチンの関係

睡眠不足の悪影響を理解し、自分に合った睡眠を心がけましょう。

スポンサーリンク

脳の新発見 グリンパティック系

睡眠不足と免疫系

従来、カラダにとって不要となった老廃物を除去する「リンパ系」のシステムは、脳には存在しないとされていました。

ところが、脳脊髄液(のうせきずいえき)が脳の中に入り込み、老廃物を取り除いていることが示されたそうです。この特殊な脳の維持機能は「グリンパティック系」と名付けられています。

脳の老廃物には、QOLを大きく低下させる「アルツハイマー病」などの神経疾患の原因として考えられている有毒なタンパク質も含まれています。

このグリンパティック系が機能するのは、深い睡眠状態の時だけとされています。

睡眠は、1時間半サイクルで浅い睡眠(レム睡眠=夢をみる睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)を繰り返していますが、睡眠時間が短いと深い睡眠が得にくくなるのです。

つまり、グリンパティック系の機能が十分に働かず、脳に老廃物が蓄積されてしまっている可能性があるのです。

理想の睡眠時間には大きく個人差がありますが、「日中眠くならないか」という判断基準で十分な睡眠を心がけましょう。

睡眠不足と免疫機能の低下

眠れない夜

睡眠には、脳の健康状態を維持する役割があることが分かりましたが、病気に抵抗するための「免疫機能」との関係はどうなのでしょう。

じつは睡眠不足や、質の悪い睡眠をしかとれない場合、免疫細胞の働きが不十分になり病気になりやすいことが分かっています。

私たち人のカラダには体内時計が備わっています。それは概日リズムと呼ばれており、名前の通り明るさを感知して、日中はカラダが活動し夜間は休息モードに入るようになっています。

この概日リズムの規則正しい反応は、脳内にある「視交叉上核」によって管理されています。そしてこの視交叉上核は、カラダの多くの活動を制御しており、睡眠だけでなくホルモン分泌や免疫機能もコントロールしているのです。

免疫機能は、視交叉上核によって日中に活性化するようになっています。では夜間の時間帯は何が免疫機能を高めているかというと「炎症性サイトカイン」というホルモンなのです。

炎症性サイトカインは本来、炎症反応を促進するものなので健康にとって良いものとはいえません。

しかし、睡眠時のカラダの中ではこの炎症性サイトカインが積極的に分泌されているとのことです。

とはいえ睡眠中に分泌されている炎症性サイトカインは、その作用が十分にコントロールされているので、カラダにとって悪い反応を引き起こすことはありません。

問題なのは睡眠が十分にとれていないときや、質の悪い睡眠しかとれなかったときです。そのような場合、炎症性サイトカインによる防御反応が不十分になり、病原菌やウイルスに感染しやすい状態になってしまうのです。

とある実験によると、6時間未満の睡眠しかとれなかった被験者は、7時間以上の十分な睡眠をとった被験者と比較して4倍も感染症にかかりやすかったそうです。

あくまでこの実験の結果ではありますが、1時間の睡眠時間の差でこうも免疫力が低下するのは興味深いですね。

睡眠不足とワクチンの関係

新型コロナが猛威を振るっていますが、新型コロナに限らずインフルエンザなど、感染を予防するために「ワクチンを接種する」機会があります。

しかし、睡眠不足に陥るとそのワクチンの効果も低下してしまうようです。

じつはワクチンの働きも、免疫系と一緒に作用するものなのです。上述したように睡眠不足や睡眠の質が悪かったときなどは免疫系が低下しています。よって、ワクチンの働きも低下してしまうのです。

夜に十分な睡眠が得られなかったときには、日中に昼寝をするといいそうです。目安としては30分以内の短い昼寝で十分。その昼寝を取り入れることで、免疫系の機能を向上させられます。

睡眠不足と免疫系まとめ

睡眠不足は、脳にも全身の免疫機能にとってもマイナスに働くことが分かりました。

  • 脳の老廃物を除去するグリンパティック系
  • 全身の免疫機能

これらを高めるために、自分に合った睡眠を十分にとりましょう。たった1時間の睡眠時間の差が、4倍も感染率を高めることにも繋がるからです。

もし睡眠不足を実感しているときには、日中に30分以内の短い昼寝を取り入れることで、免疫系をしっかりと働かせるようにこころがけましょう。

QOL向上は健康から!そしてその健康の3要素の一つは「休養=睡眠」です。

いつまでも健康で楽しく日常生活を送りましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました