「適量飲めば百薬の長」と言われるお酒の中でも代表的な存在であるビール。ビールといって思い浮かべるのは「黄金色で白い泡が立ち苦い飲み物」ではないでしょうか。
しかし、このビールにはじつにさまざまな種類(ビアスタイル)が存在し、スタイルによって香りや味が異なるためビールの奥深さを味わえます。
この記事を見てわかること。
- ビールの種類(ビアスタイル)
- エールビールのスタイル
- ラガービールのスタイル
ただ「ビールを飲む」ことを楽しむだけでなく、ビールの奥深さや面白さを共に味わい、豊かなくつろぎの時間を過ごしていてはいかがでしょうか。
ビールの種類(ビアスタイル)
ビールの種類(ビアスタイル)は、その製造方法により大きく3つに分類されます。
ビールの製造において、使用する麦芽をビール酵母によって「発酵」させる過程があるのですが、ビール酵母の種類で発酵の進み方が異なります。
- 上面発酵:発酵とともにビール酵母が液面に上がっていき、常温で発酵。短時間で仕上がる。
- 下面発酵:発酵が進むにつれて酵母がタンクの下に沈殿し、低温でじっくり発酵させる。
- 自然発酵:自然界に存在する野生の酵母で常温発酵させる。
上面発酵で製造されたビールを「エールビール」といい、下面発酵で製造されたビールを「ラガービール」といいます。
この発酵方法に加え、地域や減量などで細分化していくとじつに100種類以上のビアスタイルが存在するといわれています。
エールビール
エールビールは、およそ15~20℃という高めの温度によって短期間で発酵させます。その特徴としては「個性的な香り」。
原料である麦芽やホップの香りはもちろんですが、フルーティーな香りを楽しむことができるビールビールです。「ゴクゴク」勢いよく飲むというよりは、ワインのように香りや味を深く堪能しながら楽しむスタイルのビールといえます。
エールビールの中でも代表的なスタイルを紹介します。
ペールエール
ラガーよりも前に誕生した、英国発祥のエールビールは色の濃いビールが多かったようです。それと比較して色合いが淡い(pale)ため「ペールエール」と呼ばれるに至ったとのこと。
銅のような色合いで、エールの特徴である豊かな香りと味わいはそのまま残してあります。香りを楽しむための飲み頃の温度は10~13℃くらいといわれています。
のどごしを楽しむというよりは、ゆっくりと味わいながら香りを堪能するビールです。
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「よなよなエール」のビアスタイルはペールエールです。
IPA(インディア・ペールエール)
ラガービールよりも長い歴史を持つエールビールですが、海路で運ぶ際に長い航海に弱く、遠くに運ぶことが出来ませんでした。そこで、イギリスからインドまでビールを運ぶために改良されたのがIPAです。
品質が劣化しにくいように原料であるホップがたくさん使われ、アルコール度数も高めに醸造されたビールです。その理由は、ホップやアルコールの作用を活かし、品質保持のため菌の繁殖を抑制するためです。
ホップの強い香りと苦みが特徴的な味わいになっています。
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ポーター
ポーターはロンドン発祥のスタイルで、色の濃い茶色から真っ黒なビールです。ローストされたモルト(麦芽)から生み出されたココアのような芳醇なコクがあるのがその特徴。
ロンドンに到着した荷物を各所に配達していた荷運び人(ポーター)が好んで飲んでいたことからこの名前がついたという説があります。
フルーツエール
フルーツエールは、その名の通り製造の過程でフルーツを用いるスタイルです。
醸造の途中でフルーツを漬け込むものやフルーツ果汁を加えるものなど、その製法はさまざま。ホップによって生まれるビールの苦味をフルーツの甘味が抑え込むので、苦味が苦手な人向けのビールといえます。
ビールの爽快感にフルーツのフレッシュな香りを合わせて堪能することが出来ます。
ご紹介のものにはラガーも含まれているのですが、「メロンエール」や「ピーチエール」などバラエティに富んだフルーツエールが味わえます!
ラガービール
ラガービールは、下面発酵という製造方法で作られます。ラガーはドイツ語で「貯蔵」を意味するもので、エールビールと比較し品質が安定しやすく、長距離の移動に向いているため世界中に広がりを見せたビールです。
低温で長時間じっくりと熟成させることで、ビール特有の苦みのキレが良く、クリアな味わいが特徴。いわゆる「ゴクゴク」飲んでのどごしを楽しむスタイルです。
じつは日本の大手ビールメーカーが製造しているビールはこのラガービール、その中でも「ピルスナー」というスタイルがほとんど。アサヒビールもキリンビールもサッポロビールもピルスナーです。
ピルスナー
上述のように日本で主流となっているスタイルのピルスナーは、ラガービールの代表格といえます。
昔のビールはほとんどが濃色だったそうですが、1842年にチェコの醸造所で誕生したこちらのスタイルは、「淡く透き通った黄金色」でホップの苦味とスッキリ爽快なのどごしが特徴です。
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シュバルツ
シュバルツは、ドイツ語で「黒」という意味を持つそう。その名前の通り、見た目は美しい黒色です。
ソーセージでも有名な、ドイツのバイエルン地方で古くからつくられ、ビールの原料である麦芽を焙煎しているのでチョコレートやコーヒーのような香ばしさが楽しめます。
ご紹介したものは、シュバルツだけではなくペールエールやピルスナーなど、さまざまなビアスタイルを飲み比べできるもの。
同じ醸造所で作られるスタイルの異なるビールを比較できるのでおススメです。
ラオホ
ラオホはドイツ語で「煙」という意味があります。原料の麦芽を燻(いぶ)してから使用しています。
香り豊かな仕上がりのビールなので、チーズやサーモンなど、スモーク料理に用いられる素材と一緒に味わうのがおすすめです。
『所さんのニッポンの出番』(TBS系)でも紹介されたラオホビールです。
まとめ
ビールの種類(ビアスタイル)まとめです。
ビアスタイルは、製造方法別に大きく3つに分類されます。
- 上面発酵のエールビール
- 下面発酵のラガービール
- 自然発酵ビール
日本の大手ビールメーカーが製造しているビールはほとんどがピルスナーと呼ばれる、ラガービールのビアスタイルの一つです。
ラガービールは苦味のキレが良くゴクゴクのどごしを楽しめるビール、一方エールビールは香りや味の深みをじっくり味わうのに向いたビールです。
お気に入りのビールは人それぞれあるかと思いますが、季節やその日の気分、天候などによって飲むビールを選んでみてもよさそうですね。
適量飲めば健康にもプラスに働く一方で、飲みすぎると脳機能を低下させるなどの影響もありますので、飲みすぎは厳禁です。
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