「頑張ってトレーニングしてるのに効果が出ない…」それはもしかしたら、休養が足りないのかもしれません。
パフォーマンスを上げるためには、休養がとても大切です。アスリートやトレーニング愛好家にとっては休養はとても大事な要素。しかし、「トレーニングはやればやるほど効果がある!」と思っている方もいるのではないでしょうか?
今回は休養の重要性を、超回復という側面から簡単に解説させていただきます。
トレーニングとは筋肉にダメージを与える行為
極論すると、トレーニングはカラダにダメージを加える行為です。
例えば、胸を鍛える筋トレ種目のベンチプレス。当然ながら、胸の筋肉に負荷がかかり、セットをこなすごとに疲労が蓄積されていきます。この時、筋肉の繊維は傷つき、疲労物質が溜まり、徐々にパフォーマンスが下がっていきます。
トレーニングによる直接の影響はここまでです。では、このようにカラダにダメージを与える行為であるトレーニングを、なぜアスリートは実施するのでしょうか。
刺激に対する適応反応、恒常性(ホメオスターシス)
暑い時、あるいは寒い時、あなたのカラダはどのような反応をしますか?汗をかいたり震えたりして、体温を保とうとしますね。これは元来人間に備わっている、環境に対する適応反応です。
この適応反応のことを恒常性(ホメオスターシス)といいます。トレーニングの効果とはつまり、トレーニングの負荷によって引き起こされた適応反応の結果なのです。
例えば70㎏の重さで10回×3セットをギリギリ実施…当然筋肉痛が引き起こされたり筋疲労がたまったりと、負荷を受けてパフォーマンスが一時的に下がります。
そこで適応反応が起こります。「同じ刺激で傷つかないよう、強い筋肉に生まれ変わってやる!」ということですね。この反応が「超回復」です。
超回復はどのように起こるのか
超回復とは、トレーニング前のパフォーマンスレベルを上回って回復する現象のことをいいます。サイヤ人が死にかけるたびに強くなるのと一緒(世代がバレますね…)ですがこの超回復を促すためには必要なことがあります。
①48~72時間の休養、②傷ついた筋肉を修復するための栄養
一般的には、超回復には48時間~72時間、つまり2日~3日の休養が必要と言われています。トレーニングはカラダを傷つける行為と述べました。連日ハードなトレーニングを実施すると、回復に要する時間が取れなくなり、超回復がなされなくなってしまうのです。
せっかくパフォーマンスを高めるためにトレーニングをしているのにもったいないですよね。次に、どのようにトレーニングすればいいのかということに触れていきます。
超回復を見据えたトレーニングの頻度
絶対的な答えはありませんが、実際にやられている方法を2つ紹介します。
①パーツ別トレーニング(ボディビルダー、フィジーカーなど)
例えば、月曜は胸、火曜は脚、水曜は背中…など、曜日ごとにパーツを変えます。そうすると、脚のトレーニングをする日に、胸は休養していることになります。その考え方をベースに、自分の強みを伸ばし、弱点を補う組み方を考えて実施します。
②動作別トレーニング(アスリート)
こちらは、海外のトップアスリートが実際にやっている方法です。まずは、上半身と下半身で分類し、次にプッシュ動作とプル動作で分けて、それぞれを組み合わせます。
例えば、月曜は上半身のプッシュと下半身のプル、火曜は下半身のプッシュと上半身のプルなどです。
トレーニングと超回復についてまとめ
トレーニングと超回復についてまとめます。トレーニングとは、カラダを傷つける行為です。そうすると、同じ刺激で傷つかないように、カラダが適応反応を示します。その適応反応を超回復と言い、48時間~72時間の休養と、傷ついた体を修復させる栄養を必要とします。
ちなみに、楽なトレーニングではこの適応反応=超回復は起きません。わざわざ適応しなくても快適に過ごせる環境であれば、カラダにとっては現状維持で十分ですから。
今回は超回復という視点で休養を見てきましたが、もっと長期的なスパンで大きくパフォーマンスを高める>>「オーバーリーチング」<<というものもあります。
次の機会にはオーバーリーチングとともに、海外トップアスリートの1週間のトレーニングルーティンなども軽く紹介します。
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